
OSNのMharuです。
今回は先日開催したイベント「ラーニングラウンジ〜残業は善か悪か〜」のレポートをお届けします。
ラーニングラウンジ開催の経緯や内容はこちらから。
働く大人が「社外での学び」を必要とされるたったひとつの理由
大阪市福島区にある、おいしい野菜をいただける居酒屋「菜の音」が会場です。
この店に選んだ理由は、個室があって大型モニタが完備されていること、そしてバーカウンターがある!

このような素敵な空間になっています。
テーマがちょっと固いだけに、リラックスして楽しめる空間というのが大事だなと思っていたのですが、ぴったりの場だったと思います。
バーカウンターで自由に酒をつくり、好きなだけ飲めるというのも嬉しいですね。
色々オリジナルカクテルを作れて楽しかったです。

乾杯して自己紹介し、しばらく料理を楽しんだ後、いよいよ本題へ。
まずはラーニングラウンジのコンセプトと、ルールを紹介します。
聞く→考える→対話する→気づくの一連の流れが学びであり、その中でも中核となるのが「対話」であること。
これは参考にしたイベント「ラーニングバー」と同じです。
そして、対話のルールは3つ。
・「違い」を楽しむ
自分と違った意見の人がいると、対立してしたり、考えを受け入れなかったりしてしまいがちですが、違っている考えを楽しんで、新たな発見をしようという事です。
・自分以外は皆先生
誰からも学ぶ姿勢で望むことが学びを最大限にできるという風に思っています。
・ボケたらツッコむ
関西人のマナーとしてということで。
ラーニングラウンジは普段の仕事の場とは全く違う空間です。
仕事上必要なもの、考え方はこういったものであるのに対し、

ラーニングラウンジでキーワードとなるのは、このような事になります。

いつもとは異なる空間に身を置くことで、自分の固定概念をぶち破ることができる。
それがラーニングラウンジです。
とまあ、大それたことを書きましたが、要は
「面白そうなテーマを肴に、楽しく語り合いましょうや」
ということですね。
「残業は善か悪か」というテーマに対し、4名の著名人の考え方を紹介しながら、ディスカッションを進めていきます。
まずご紹介するのは「残業ゼロの仕事力」などの著書でおなじみの、吉越浩一郎氏。

「残業ゼロ」の仕事力
「残業は悪だ」とはっきり述べている吉越氏の主張を2つ紹介します。
・残業が問題解決を遅らせる
就業時間内に仕事が終わらなかったのなら、どこなに問題があるはず。
残業をすることはその問題を隠蔽することにつながり、解決が遅くなってしまう。
・決められた時間外で働くのはルール違反
ビジネスは共通のルールの下で競われる一種のゲームのようなもの。
残業してゲームに勝つことはルール違反である。
対して、次に紹介するのが長野慶太氏。
「プロの残業術」という本を出版されていて、ノー残業論に疑問を投げかけている方です。

プロの残業術。 一流のビジネスマンは、時間外にいったい何をしているのか?
・自分のための残業をする
定時を過ぎたら、明日の自分を作る戦略性の高い残業をする。ただのこきつかいであってはいけない。
ビジョンと戦略を持ち、自分のスキルアップにつなげよう。
・スキルの高さはかけた時間に比例する
「考える時間」というものは効率化できない。プラスアルファの時間をかけて付加価値をつけよう。
この2人についてそれぞれ賛成だという方に挙手しただいたところ、吉越氏の意見に賛成だという方が半数以上、そして長野氏の意見に賛成だという方も半数程度いました。
つまり、どちらにも賛成するという方もいるのです。
正反対の考えをもつ2人の意見を紹介したのにも関わらず、なぜどちらにも賛成する人が出てくるのか、果たしてどちらが正しいのか、などを2グループに分かれてディスカッションします。
そして次はワークライフ・バランスについて2人の著名人をご紹介。
まずはテレビ等でも活躍中の株式会社ワークライフバランス小室淑恵氏。

なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? 6時に帰る チーム術
・「ライフ」を充実させれば「ワーク」で結果が出る
ライフで様々な経験を積んだり、感性を磨いておかなければ、多様化していく市場において付加価値を生み出せない。ライフの時間を読書や勉強会、自己研鑽に使おう。
・「時間」ではなく「アイデア」で勝負する
どれだけ働いたかで勝負する時代は終わった。付加価値が求められる時代はアイデアが重要である。
次は「ワークライフ"アンバランス"の仕事力」という本を出版された田島弓子氏。
元マイクロソフトの営業で、とにかく仕事が大好きな方です。

ワークライフ“アンバランス”の仕事力
・仕事にハマる
アドレナリンが噴き出るくらい、本気で仕事にハマることで、仕事を面白くやりがいのあるものにする。
中途半端にしか取り組まなければ、そこそこの満足しか得られない・
・バランスは自ら見つける
ワークとライフのバランスは社会で定義されるものではなく、会社から与えられるものでもなく、自分で見つける必要がある。
人によって適度なバランスというものは違うので、一定の基準を強制されるべきではない。
この2人の主張を聞いてどう思うか、またディスカッションをしてもらいました。
小室氏はライフの時間を使って自己研鑽しているのに対し、田島氏はワークの時間を使って自己研鑽していると考えると、どちらも言いたいことは同じ。
結局は時間をいかに有効活用するのかがポイント。
などという意見が交わされました。
他の気づきとしては、「仕事」に対する考え方がバラバラであるということ。
・仕事はできれば少ない方が良い、一生遊んで暮らしたい
・仕事と趣味がほぼ一体になっているて、区切りが無い。
など仕事に対する考え方の違いが、意見に影響を与える要因となります。
今回やりたかったことは残業に善悪をつけることではなく、多様な価値観が存在するテーマについて、どのような考えがあるのかを知り、気づきを得ること。
そういった意味では、ある程度目的は達成できたのではないかと思います。
ちなみに今回私は、テーマの投げかけと、進行に徹し、自分の意見は主張しないという事に決めていました。
私の中の結論は2年ほど前に書いたブログ記事以来、あまり変わってはいません。
【残業は善か悪か】『残業ゼロの仕事力』 VS 『プロの残業術』
すなわち、残業そのものには善も悪もないということです。
とはいえそれを言っちゃぁ議論が面白くならないんですけどね^^;
あと、残業という言葉にはとてもネガティブなイメージがつきまといますよね。
その背景には、仕事=「つらい」「減らしたい」「避けたい」という考え方があるのではないでしょうか。
それがいけないとは言いませんが、皆がそうなっってしまうのは問題だと思っています。
多くの方が、生きている間の多くの時間を仕事に費やします。その時間をつらいと感じている生活はやはり、楽しくはないと思います。
私自身も昔はそんな感じでしたので、偉そうには言えませんが^^;
この話は長くなりそうなので、また次回以降のネタに取っておこうと思います。
初めての試みとなった、ラーニングラウンジ。参加者からのアンケートやいただいたメールを見る限りでは、まずまずの成功を収めたと思っています。
第二回もぜひ開催したいと思いますので、ご興味がある方は本ブログでの開催告知をお待ち下さい。
ぜひ学びの場を一緒に楽しみましょう。
和室から始めるゆる勉のすすめ